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これが原点



香港で暮らし始めてあまり友人がいなかった頃です。

息子と同じ学校のスクールバスの到着を待つお母さんの中の一人、とても美人なイギリス人のSharlaは、ちょっと挨拶するといつも笑顔を返してくれる人。

英語は片言しか話せなかった私に、どうしてそんな勇気が出たのかわからないのですが、ある日”私、英語が話せないんですが、英語を話す時間を持ちたいから、時々一緒にお茶を飲んでいただけませんか?”と彼女に声をかけました。
それから一か月に一回くらい、お互いの家に出向きお茶を飲みながら2時間ほどおしゃべりするのが習慣となりました。
お茶は、ハーブティーだったり中国茶だったり日本茶だったり。

その時に、どちらから始めたのか忘れてしまいましたが、この蜂蜜の空き瓶に、美味しいと思ったお茶を入れてプレゼントする様になりました。
この瓶はそれからずっと、相手に飲ませたいと思うお茶が詰められて二人の間を行ったり来たり。

お互いにイギリスと日本に帰国してからは、数年に一回、海を渡ります。
10年以上になりますから、蓋も凹んでラベルも剥がれています。

去年は日本茶の新茶を送ったので、お茶の封を開けるわけにいかず、瓶だけ日本に取り残されました。
今年は、いただいた白毫銀針を、おすそ分けでこの瓶に詰めて送ります。

今でも英語は上手く話せないのですが、なぜかシャーラのしゃべる事は理解できます。

茶縁
以茶会友

中国の人たちは、ずっと昔からそんなお茶の力をわかっていました。

閒茶によいお茶の時間が流れますように、気持ちを緩めずにやっていきたいと思います。



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Author:kanncha
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小さな中国茶喫茶室 閒茶

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